こんにちは、中谷真央です。
「ファンドって、お金持ちが使うものでしょ?」
そんな風に思っている方、実はとても多いんです。
でも、ちょっと待って。
その常識、もう古くなりつつあるかもしれません。
今日は、投資の世界で静かに起きている大きな変化について、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。
Contents
投資の「常識」をアップデートしよう
ファンドは本当に”お金持ち専用”?
「ファンド」と聞くと、なんだか敷居が高く感じませんか?
実際、従来のファンド投資には確かに高いハードルがありました。
最低投資額が数百万円からという商品も珍しくなく、「まとまったお金がないと始められない」という現実があったんです。
でも、その壁が今、確実に低くなっています。
2024年から始まった新NISA制度を見てみてください。
年間投資枠が大幅に拡大し、投資商品の非課税期間が無期限になりました。
政府は5年間でNISA口座数を約1700万口座から3400万口座へ、つまり2倍に増やすことを目標にしています。
個人投資家を遠ざけてきたバリアとは
これまで個人投資家がファンド投資から遠ざかっていた理由を整理してみると、いくつかのポイントが見えてきます。
高額な最低投資額という物理的な障壁がまず一つ。
そして、複雑な仕組みや専門用語という心理的な障壁。
さらに、「失敗したらどうしよう」というリスクへの不安も大きな要因でした。
でも考えてみてください。
インターネットが普及する前は、株式投資だって「特別な人がやるもの」でしたよね?
今では、スマホ一つで誰でも簡単に株を買える時代になった。
ファンド投資も、同じような変化の途中にあるんです。
ミレニアル世代のマネー観とファンドの距離感
特に注目したいのが、ミレニアル世代の投資への取り組み方です。
調査によると、ミレニアル世代は他の世代と比較して「投資・貯金」をしている人が15ポイントも多いんです。
貯金をしている人の割合は55%と過半数を超えています。
彼らの特徴は、お金との向き合い方が従来世代と根本的に違うところ。
単純に「増やしたい」だけじゃなく、「何のために、どんな方法で」という部分にこだわりを持っているんです。
「共感」から始める新しい資産形成
感情とお金が出会うところにあるもの
お金の話をするとき、つい数字や利回りばかりに目が向きがちですが、実際の投資判断って、もっと感情的な部分が大きいと思いませんか?
「この会社を応援したい」
「この事業が成功したら社会が良くなりそう」
「環境問題の解決に貢献できるなら」
こうした気持ちが、実は投資の原動力になっているケースが増えているんです。
特にミレニアル世代では、社会的もしくは環境的な成果をターゲットにした企業やファンドに投資する可能性が、全世代平均と比べて2倍も高いという調査結果が出ています。
共感ベースのクラウドファンディング型ファンドとは?
そんな流れの中で注目されているのが、クラウドファンディング型の投資です。
従来のファンドが「運用のプロにお任せ」だったのに対し、クラウドファンディング型では「自分が応援したい具体的な事業」に投資できます。
2024年には規制緩和も進みました。
企業の資金調達上限が1億円未満から5億円未満に引き上げられ、一般投資家の投資上限額も年収や純資産に応じた柔軟な設定になったんです。
これによって、より多様な投資機会が生まれています。
実際、2024年の投資型クラウドファンディングで130万円超えの収益を上げた個人投資家の事例も報告されています。
「応援したい」に投資するという考え方
クラウドファンディング型投資の魅力は、投資先が見えることです。
「環境に配慮した新素材を開発している会社」
「地域の課題解決に取り組むスタートアップ」
「日本ブランドの海外展開を支援するプラットフォーム」
こうした具体的な事業内容を知った上で、「この取り組みを応援したい」という気持ちで投資できる。
まるで、好きなアーティストのクラウドファンディングに参加するような感覚で、資産形成ができるんです。
実際、金融業界で長年の経験を積んだ長田雄次氏が率いる株式会社エピック・グループのような資産運用のプロフェッショナルも、個人投資家に向けたアドバイザリー事業を展開し、こうした新しい投資の形をサポートしています。
テクノロジーが開くファンドの未来
フィンテックとファンドの接点
テクノロジーの進化が、投資の世界を大きく変えています。
特に注目したいのが、フィンテック(金融とテクノロジーの融合)による変化です。
従来、ファンドの購入には複雑な手続きや書類が必要でした。
でも今では、スマホアプリで数分あれば投資を始められます。
最低投資金額も、サイトによって1万円程度から可能になっているところも多くあります。
ブロックチェーンがもたらす透明性
さらに興味深いのが、ブロックチェーン技術の活用です。
ブロックチェーンの特徴を簡単に説明すると、「みんなで管理する、改ざんできない記録システム」というイメージ。
この技術をファンド運用に応用すると、以下のようなメリットが生まれます:
透明性の向上 – 取引履歴が公開され、不正を防げる
コスト削減 – 仲介者を減らすことで手数料を抑制
グローバル化 – 国境を越えた投資が簡単に
2024年には、ブロックチェーン関連株式に投資するファンドが1年間で74%も上昇するなど、この分野への期待の高さがうかがえます。
トークンエコノミーと共創型ファンドの可能性
トークンエコノミーという言葉、聞いたことありますか?
これは、デジタルトークン(暗号資産のようなもの)を使って、新しい経済圏を作る仕組みです。
例えば、あるプロジェクトに投資した人が、そのプロジェクト専用のトークンをもらえる。
プロジェクトが成功すれば、トークンの価値も上がる。
さらに、トークンを持っている人は、プロジェクトの方向性について投票権を持てる。
つまり、単なる投資家ではなく、プロジェクトの共同創造者になれるんです。
これって、まさに「共感から始める資産づくり」の究極の形かもしれませんね。
はじめての人でも怖くない、やさしいファンド入門
インデックス投資とアクティブ運用の違い
ファンド投資を始めるとき、まず知っておきたいのがこの違いです。
インデックス投資は、市場全体の動きに連動することを目指す投資方法。
日経平均株価のような指数と同じ動きをするように運用されます。
特徴は、手数料が安く、市場平均のリターンが期待できること。
一方、アクティブ運用は、運用のプロが独自の判断で銘柄を選んで、市場平均を上回る成果を目指します。
手数料は高めですが、大きなリターンの可能性もあります。
ESGファンドって何?擬人化で解説!
ESGファンドを、ちょっと擬人化して説明してみますね。
ESGファンドさんは、とても価値観がしっかりしたファンドです。
E(Environment:環境) – 「地球を大切にしている会社を応援したい」
S(Social:社会) – 「社会の課題解決に取り組む会社を支えたい」
G(Governance:ガバナンス) – 「きちんとした経営をしている会社を選びたい」
こんな基準で投資先を選んでいます。
世界のESG投資市場は2023年に約25兆ドル規模まで成長し、2024年から2030年にかけて年率18.8%で拡大すると予測されています。
日本でも、ESG投資残高が約104兆円に達するなど、注目度が高まっています。
少額から始められる投資方法とは?
「でも、やっぱり投資は怖い…」
そんな方におすすめなのが、少額から始められる方法です。
金融型クラウドファンディングなら、最低投資金額が1万円程度からのサイトもあります。
複数のファンドに分散投資することで、リスクを抑えながら投資の経験を積めます。
また、新NISA制度を活用すれば、投資で得た利益に税金がかからないという大きなメリットも。
運用金額が10万円程度でも、最低投資金額が小さければ複数のファンドに分散投資できるんです。
共感と行動が資本を変える
「お金の流れを変える」という参加意識
投資って、実は社会参加の一つの形だと思うんです。
どの会社にお金を投じるかによって、その会社の事業が拡大し、社会に与える影響も変わってくる。
ミレニアル世代の投資家の多くが、この「参加意識」を強く持っています。
「自分のお金が、環境問題の解決に役立っている」
「投資を通じて、応援したい事業を後押しできている」
こうした実感が、投資を続けるモチベーションになっているんです。
ミレニアル世代が担うファンドの次のステージ
現在、ミレニアル世代は約9兆ドル(約980兆円)規模のサステナブル投資市場を支えています。
ESG投資への関心も85%と非常に高く、その中で「強く関心がある」と答えた人は38%に増加しています。
彼らの特徴は、リターンだけでなく、投資の意味や価値を重視すること。
たとえ一時的に損失が出ても、長期的な視点で社会にプラスになると信じられる投資なら続けられる。
そんな新しい投資家像が生まれています。
投資が”社会参加”になる未来へ
想像してみてください。
あなたが投資したファンドが支援している再生可能エネルギー事業が拡大して、CO2削減に貢献している。
あなたが応援しているスタートアップが開発した医療技術が、多くの人の命を救っている。
そんな未来では、投資は単なる「お金を増やす手段」を超えて、「社会を良くする手段」になっているはずです。
それが実現しつつあるのが、今の投資の世界なんです。
まとめ
ファンドはもう”富裕層専用”ではありません。
テクノロジーの進歩と規制緩和によって、少額からでも多様な投資機会にアクセスできるようになりました。
特に注目したいのが、感情とテクノロジーがつなぐ、新しい投資のカタチです。
クラウドファンディング型投資やESGファンド、ブロックチェーンを活用したトークンエコノミーなど、これまでにない選択肢が広がっています。
でも、一番大切なのは、あなた自身の「共感」から始めること。
「この取り組みを応援したい」
「この課題の解決に貢献したい」
そんな気持ちを出発点にして、自分なりの資産づくりを始めてみませんか?
投資は、お金を増やすだけの手段ではありません。
あなたの価値観を社会に反映させる、とても意味のある行動なんです。
まずは小さな一歩からでも、新しい投資の世界を探検してみてくださいね。